夏の行事が終わって

岐阜・善光寺の夏の行事は「施餓鬼会」(7/10)「キュウリ封じ」(7/23)「お十七夜」(8/17)です。長年の年中行事で、特別なことはないのですが、今年は新型コロナウイルス騒動で特別です。多くの行事が中止になる中で、如何にするか?です。私はこんな時こそ、法要は行うべきだ、特にキュウリ封じは悪疫退散祈願も含めてしっかりと祈願すべきと言っていましたが、もし、お寺で感染したとなったら大変です。
そこで、コロナ感染防止策、即ち三密(密閉・密集・密接)に配慮した準備を万全にする、マスク、消毒はもちろん、お堂は木戸、障子戸、腰板をすべて外しオープンにし、密集を防ぐために椅子席とし、間隔を開け、さらに外の縁の上にも椅子席を準備することとしました。
7月10日 大施餓鬼法要
受付にはシールドを設置、申し込みは電話などで事前申し込みが原則、従って当日は、確認のみで順調、参詣者数は概ね掌握ができており、椅子の準備もOK。お焼香の際に密接になる恐れがあるが、僧侶の指示で、順調に法要は終わりました。
7月23日 キュウリ封じです。
例年は、朝のお勤めを済ませお堂を出ると、すでに受付に数人並んでおられるのです。今年はそんなことがあっては困る、並ばれる様ならば、お互いに距離を保ってもらう、そのために足元のテープも必要だ、あまり多くの人が並ばれる様ならば受付時間を早め、受付を済ましたら、密集にならない様にそれぞれの場所で待つこととする。等々思いを巡らしていたが。並ぶ人がないことでやれやれ、の反面お参りの人が少ないかな?の心配。案の定9時からのご祈祷には定員ぎりぎりでスタート。やはり今年は少ないかな の心配がよぎる、だが、例年午後は人数が少なくなるのだが、むしろ午前より多くなった、1日9回の祈祷を集計すると昨年とほとんど変らないほど参詣者があった様でやれやれ、というより、参詣の皆さんが現状に配慮して密接・密集にならない様に配慮くださったお陰と感謝の気持ちです。
8月17日 お十七夜
お前立本尊のお開扉法要と、お十七夜講々員各家先祖のご供養です。この法要は、大般若転読と言って、多数の僧侶が、大きな声で務める法要で、参詣者が密集・密接ならない様に配慮するのは当然ですが、僧侶の方々も密集・密接にならない様に配慮しなければなりません。
したがって、職衆(僧侶)の座坪(席)も広く取れるようにしました。
以上の如く夏の行事は、例年になくいろいろ頭を悩ませ、新たな準備に努力をしましたが、お陰様で、無事、例年の如く参詣者を迎えることができ、やれやれ、皆様のご協力、ご配慮に感謝します。
元住職 秀顕

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